アプリが先かインフラが先か

ヴィント・サーフの記者会見

前職でIPv6の普及促進活動に関わってきた。その中で常に議論を呼んでいたのは、上述のチキン−エッグ問題である。すなわち、IPv6を普及させるには、インフラ整備が先か、キ
やはり「アプリが先」である。
(中略)
もちろん、アプリだけで何かができるわけではない。アプリを使いこなすためのインフラは不可欠だし、インフラなきアプリは不効率極まりない。だから両者は不可分な関係にある。しかし、インフラなきアプリは「効率性の低下」にとどまるが、アプリなきインフラは「まったくのでたらめ」に陥る可能性が高い。

 この問題はブロードバンドインフラとコンテンツ、あるいはゲームソフトとゲーム機の関係にも当てはまる。ただ考えたいのはアプリとインフラの前に利用者や消費者が先に来るものだと思う。ひたすらRPGシミュレーションゲームといったカテゴリー固定化を元に高機能・高画質・高コストを目指しコアな消費者以外飽きられていたゲーム業界だって、遊びに学ぶ・シンプルさを加えた任天堂のやり方が消費者の心をつかんだ。決してアプリ側「だけ」が先かといえばそうではないと思う。